さっきまで母と昔話をしていました。
今から35年前、6歳の時、遠い親戚のお葬式で神奈川県から福岡県に父と二人で新幹線で行った時のお話です。
お父さんが電話の前で泣いているのを初めて見たこと。
亡くなった人の顔を見て、「どこかで会ったことある」と思ったこと。
亡くなった人のお孫さんたちが私にやさしくしてくれて楽しく遊んだこと。
好きなテレビを見ていいよとリモコンを渡されたのに、関東とチャンネルが違うことを知らずにサザエさんを見損ねたこと。
福岡のデパートでおもちゃを買ってくれるという話がお母さんとついていたのにお父さんにそれが伝わらず、買ってもらい損ねたこと。
帰りに買ったお土産とそれを買ったときのお父さんとのやり取り。
その全部を話したら、母と弟に「よく覚えているね」といわれました。
まだ友達との交流があったころ、みんなで久々に集まって話をするとき、私が中学生の頃こんなことがあった、小学生の頃こんなことがあったと思いだすことが多く、「ほかにも何か覚えてない?」とよく聞かれていました。
漢字も英単語もまともに覚えられないのに、ゲームの呪文に始まり、教科書に載っていた物語の文とか、歌の歌詞とか、卒業式の別れのあいさつの台本とか、アニメ映画のセリフとか、別に覚える必要のないものを覚えるのは私の癖なのかもしれません。
小学生の頃のつらいいじめなんかも鮮明に覚えています。
「絵を描くのに景色とか覚えられる才能の人もいるらしいけど私はそれはできないなあ」と言ったら、「小説書いたら?」といわれました。
私は精神病なのでほかの人より勝手の良い脳ではないのだと思うけど、何かできることがあったらいいなとはいつも思います。